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しらかば探訪 vol.012

墨田区:「葡萄の長屋」

建築家が経営する宿

屋上の露天風呂でスカイツリーを独り占め!

東京都内で、ブドウの木が生えてるビルをご存知でしょうか。

ブドウの実がなっているのです。

(収穫はもう終わりました)

近所の人にはきっとこうささやかれている。「ブドウビル」

この「ブドウビル」の所有者は、「かなや設計」さん。1Fに事務所があります。

今年の9月末に、お隣の敷地に新しい建物が完成しました。

その名も「葡萄の長屋」

所有者は同じく「かなや設計」の金谷さん。こちらは宿泊施設になる予定です。

フロントは、ブドウビルの1F(かなや設計)になるそうです。

設計事務所に入って、宿のチェックインをするんですわ。

面白い!

では、内覧させていただきます。

だいたい18〜23平米くらい。 窓が大きいので明るくて閉塞感がないです。 2〜3人は余裕で宿泊できそうです。 ミニキッチン、バスルームとトイレがあります。

天井を見ると竹が敷き詰められています。

ミニキッチンの上についてる照明は和風の細工がされてます。 ブラインド(プリーツカーテン)も「ケナフ」という草を使った和紙。ワサビを連想させる色です。和室のように、畳へ布団を敷いて寝ます。一部は畳が開いて、中に布団が収納できるようになっています。この物件には、他にも収納スペースがたくさん確保されています。

ザ・JAPAN をたっぷり取り入れた 外国人観光客にターゲットを絞った内装です。 もちろん、日本人にとってもモダンな日本は新鮮ですね。 合板の見どころポイントは畳が浮いているところ。(トイレの床も同様。)

ロシアンバーチの強度を利用して、天井から垂らしている鋼の棒にボルトで頑丈に固定しています。浮かすことによって、収納スペースを広く確保することができました。

1Fは多目的に利用出来るように、道路側の窓は広くとって、出入りもできるようになっています。お店にもなりそうです。

そして、3Fはスカイツリーが見える

勝手に名付けて「スカイツリー展望部屋」 屋上には露天風呂。 ドーンとスカイツリーがめっちゃでかくみえる! 周りに高い建物がないので映えます。 それを見ながらのお風呂、浴槽は檜でできています。 いい香りです。

浴槽スペース以外にもたっぷりスペースがあるので、 バーベキューなんかも楽しめそうです。 お花見ならぬスカイツリー見。

浅草からも近い下町で泊まりながらスカイツリーも満喫できる。 海外・県外からの観光客にオススメしたいお宿になりそうです。 この建物が素敵なところは他にもあります。 それは、色々と工夫がされた「しくみ」のことです。 たとえば、お風呂の熱源はブドウビルで設置してある太陽熱システムから利用していること。 1Fはバリアフリーで、 例えば、車椅子の方や高齢の方でも入りやすくなっていること。 ビルにブドウが生えているのは、住宅がひしめくこの地域で、なるべく緑が見える景色を作りたいこと。ブドウが食べたいだけではないのです。 (今後この宿の壁面もブドウが生える予定=これを壁面緑化と呼びます)

そんなワクワクな、思いやりに溢れた建物、 金谷さんの人柄そのもののように感じました。 金谷さんは北海道北見市出身。こちらに17年前に引っ越してきて、設計事務所を開設して12年ほど経ちます。住宅はもちろん、福祉や医療系の施設、環境に配慮した建物を得意分野としています。彼のモットーは「性格のいい建物」を作ること。 町内のお祭りに参加したり、掃除の会やら墨田ライフをどっぷり楽しんではります。「近くのキラキラ橘商店街、結構面白いですよ。コッペパンだけ作ってるコダワリのおじさんのお店とか、餃子屋さんが向かい合わせに2件もあったり、もつ煮込みしか置いてない店、くだもの屋さんが売ってる絶品シャーベットとかもオススメです」

お話をしてると、金谷さんからマイナスイオンが出まくっているのです。いつもニコニコ、建築のことから町のことからプライベートライフに至るまで、なんでも楽しそうに話される。 ブドウビルの屋上には芝生が敷き詰められており、そこでお昼寝したり、ジンギスカンをしたりするらしいです。基本的に外で過ごすのがお好きなんですね。 屋上を露天風呂にしてしまう発想もうなずけます。 「宿主が建築家なら、旅女の私は建築ツアーとかを期待しちゃうかも!」 「ああ、そんなのもやりたいですね〜。 この地域の案内とか、僕のお気に入りの路地ツアーとか、猫の道ツアーとかもできます。」 と、ノリノリ。

この物件がいろんな海外の人の目に触れて、

いつかアイルランドの人から設計を頼まれるのが夢らしい。 彼の野望は果てしないのです。 ・・で、金谷さん、英語できるんですか? 「いや、全然。

わはははは!

でも海外行けるから大丈夫だよ。 わはははは!」 そうですね! 人間を繋ぐのは言葉じゃない!パッションや! 正式に宿がオープンしたらまたご紹介させていただきます。 そんな「葡萄の長屋」の内覧会が今週末(10月30日)にあります。 ご興味ある方、ゲストハウスや宿を建ててみたい方など見学できる良いチャンスです。 詳細はこちら

かなや設計 住所 東京都墨田区京島3-18-6 電話 03-3611-3559

写真と文/小寺ヨシコ

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