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建築家のはなし<31(サンイチ)会とは?>

「建築家」

建築家の方って、ちょっと怖そうなイメージ。

建築家の建てる家って?

ザ・クリエイティブ!みたいなデザイナーズ・ハウス?

かっこいいけど・・・暮らしづらい???

そんなイメージばかり、先行していませんか。

色々な不安を払拭してくれるのが、31(サンイチ)会のみなさんです。

31会とは、約30名近くの建築家の集まりのこと。

株式会社テツヤ・ジャパンが協賛として参加している31会。旅女・ヨシコさんからお誘い頂いて、イベントに遊びに行って参りました。初台にあるリビングデザインセンターオゾンは、新宿南口からテクテクと歩いて行くとありました(シャトルバスもございます)。

一階のフロアを右手に見ると、たくさんの家の模型がドドーン!と一同に介していました。一つひとつ精巧に作られた模型は、見ているだけでとっても楽しい気分に。家作りについてはもう自邸を建ててしまった松本ですが、もう一度、いや、何回でも新しい家を建てたい!という気持ちがムクムクと芽生えてくる、そんなイベントです。もうすでに家を購入してしまった方、マンションを買われた方でも本当にワクワクする模型展なのです。しかも模型のそばには、作成した建築家のみなさんがいらっしゃるので、気軽に色んな質問もしていただけます。そして相談料も無料。本当にタダでいいのー?といった感じです。

31会のはじまりについて、建築家の皆様のおまとめ役をやっていらっしゃる小林真人(こばやしまひと)さんにヨシコと一緒にお話を伺ってきました。

◎31会のはじまり◎

(以下敬称略)

小林:こんにちは。疑問に思ったこと、何でも聞いて下さいね。

小林真人(こばやしまひと)株式会社小林真人建築アトリエ代表取締役。日本建築家協会会員登録建築家、建築家31会協同組合理事長。

松本:ちょっと緊張します・・・(思っていたとおり、素敵な先生だ!←これこそ勝手なイメージ)

まずは、31会のはじまりについてお伺いしたいのですが。

小林:以前参加していた建築家の団体で、京橋のINAX(現在のLIXIL)のショールームの2階で模型展が行なわれていました。街並を作るように、模型を並べたり、通りがあったりというような、今の31会の模型展とはまた違った工夫がされたものでしたが、開催場所が人の目につきにくい場所で模型だけが並べられてあるという形だったので、これでは良くないなと。人に見てもらえない模型展なら、意味を成さないからね。だって、ただでさえ、建築家って聞くと、遠い存在でしょ?

松本:うん、ちょっと怖いんじゃないかって(笑)

小林:そうなんだよね(笑)、そういう偉い先生もいるかもしれないけれどね、でもだからこそ、もっと多くの方に模型展に来て頂いて、そこに建築家自身が居ることでたくさんの建築家と気軽に話をして頂いて、身近に感じてもらえるような展覧会にしなくては、ということが31会立ち上げのきっかけです。活動が安定してきたので、2014年3月に協同組合という形で法人化もしました。

松本:建築家の方が集まって模型展をやるというのは珍しいんですか?

小林:うん、これだけの人数を揃えて定期的に行うのは珍しいかな。31人の建築家が1人3個模型を出展するので、お客さんにとったら約100個近くの模型を一度に見られるでしょう。それは良い機会だと思っています。そしてなによりも、出展者である建築家自身がかなりの人数その場にいることが珍しく、また大切なことだと思っています。

松本:開催は新宿のozoneだけですか?

小林:全員参加のものが年3回で、ozoneが2回、みなとみらいの赤レンガ倉庫で1回です。それに年ごとに特別企画のものが何回か加わります。また、分科会というのもあって、自由が丘で行なわれる建築家サロン、それから山の手casahillsというのもあり、それらはより地域に密着した会という形でやっています。

ヨシコ:なんか、楽しそう。

小林:自由が丘の建築家サロンはギャラリーで開催するんだけど、もっとゆったりとした雰囲気でご相談していただけますね。サロンと称しているのはお茶でも飲みながら、ということなんだけど。夕方からはワインを出しちゃったりする日もあったりして(笑)

ヨシコ&松本:えー!裏バージョンの31会だ!それは行かねば!!

小林:(笑)。建築家の出席率も高くて、色んな情報やコミュニケーションがはかれるし、分科会は僕たち建築家にとっても良い会になってますよ。31会のイベントでも、分科会の活動でも、建築家に頼みたいなと思った方たちに来て頂いて、建築家を身近に感じて頂けたらというのは同じ想いですね。

●建築家?ハウスメーカー?

松本:ママ友たちも「家が欲しい」=ハウスメーカーなんですよね。一般的という意味ではやっぱりハウスメーカーに親しみを感じられるのかな。

小林:建築家が集まってやるなら「意味」のある建築家の展覧会をやろうと。その「意味」ってなんだろうって考えました。たとえば僕のところに来る方って、クリエイティブな仕事をしている人が多いんです。そういう方でも、最初はハウスメーカーの住宅展示場に見に行ったという話を聞くのね。でもやはり、それでは彼らの希望は叶わなくて、ハッピーにはなれないんです。

松本:ハッピーになれないと言うと?

小林:住宅メーカーの良い点はもちろんたくさんありますよ。僕も7、8年前までハウスメーカーの顧問をしていましたから。家に対して不安のある人にとっては、ハウスメーカーの場合だと保証や性能に関しては「製品」として謳えますよね。何棟も建てて、実験を重ねてきているから。そういう安心感は目に見える形となって得ることができる。あと、コストの面から考えても短期間で建てられるのはメリットだよね。既製服も同じで、安くて自分に似合うならソレでいいでしょ。でも、そうじゃない人達もいる。オーダーメイドの洋服は、自分にぴったりのものです。自分にあっているものじゃないと納得出来ない人たちは、僕たちのような建築家に頼むとよりハッピーになれると思っています。

松本:オーダーメイドだと一つひとつ違うものになりますもんね。

小林:そう。家を建てるといっても、土地の形だってすべて違いますよね。設計を頼んでくれる家族も、建築家も、施工する工務店も、職人さんも、すべてがたった一度きりの組み合わせなわけです。それに対して、僕たち建築家も一期一会だと思っています。だから毎回「同じ製品」を作り出すという風には、建築家は考えていないわけ。お施主さんと建築家でお互い納得しながら、コミュニケーションをはかりながら、たった一つのものを一緒に作り上げていくと考えています。製品のような保障や安心感をより強く感じたい方はハウスメーカーに頼むといいし、オーダーメイドのたったひとつのものが欲しい方は、建築家に頼むと良いと思いますよ。

ヨシコ:あと気になるのはやっぱり価格かな?建築家に頼むとなると、高いばかりの印象。

小林:ハウスメーカーに頼むと、ある程度の予算ははっきりと出せるかもしれない。僕ら建築家が設計をする場合でも、これ以上はお金をかけられないと言ってくれる場合、それにあわせた予算組みはもちろん可能ですよ。たとえば、趣味のスペースをどうしても作りたいから、他の部分で安価なものを代替的に使用するとかね。その辺りはお施主さんと話し合いながら、相談しあいながら家作りを進めていきますよ。

ヨシコ:それは意外。それは建築家に頼むメリットのひとつかもしれないですね。

松本:うん、予算組みはある程度できるよね。うちも建築家に頼んだけど、できたし。でもやっぱり最後にどうしてもボリュームが膨らんじゃったりしちゃうんだけどね。でもそれはハウスメーカーに頼んでも同じかもしれないよ、ママさんたちに聞くとね。

◎これからの31会◎

小林:家を持ちたいとか、リフォームをしたいとか、建物に対してどこか拘ったものを持ちたいという人に31会のイベントに来て頂けたら嬉しいですね。もっと言えば、建築家という存在を知ってもらって、うち以外の場所で知り当てて頂いても、もちろんかまわないんだよね。建築家に対する敷居が高いイメージを払拭してもらうことが一番かな。

ヨシコ:リフォームもできるんですよね。

小林:うん、できますよ。建築家に頼んでリフォームの設計もできるなんて、みんな知らないかもしれないね。あと、土地探しからつきあうこともできますよ。

松本:31会のこと、もっと早くに知っていれば良かったなって思う。31会のイベントでは、ヒ日替わりで建築家のトークショーも開催されていますよね。家を建てた後でも興味深く聞かせてもらいました。

小林:31会のなかに企画委員がいて、毎回ご指名制でテーマと役割をふってきます。たとえば今回はこの二人で「趣味のある暮らし」をテーマに話し合う、とかね。トークショー形式にしたのは、講壇のように一方的な話になるよりも、より親しみをもって頂けることがねらいです。片方が話して、もう片方がつっこむのを聞くことができるからね。

ヨシコ:親しみと言えば、ロシアンバーチの営業や納品に行くときに31会の方々と色々お話するけど、建築家の人って本当はみんなめちゃくちゃ話しやすいのよ。材料に興味のある方もたくさんいらっしゃるし、みんな建築が大好きだから。基本的に熱いもん。

松本:うん。それは思う。本当はすごいフレンドリーだよね。31会のイベントに遊びに行って、いろんな建築家とちょっとだけでも話をしたり、トークショー聞いたり、模型見たりするだけで、建築家に対するイメージって変わると思うなあ。模型はお子さん連れでも見てて楽しいし。

小林:僕たちと信頼関係を結びながら、家づくりをしていける方と一緒にやっていきたいなと思っているので、みなさん是非遊びに来て頂けたらと思いますよ。ご相談もお気軽にして頂いてくれると嬉しいです。

松本&ヨシコ:今日はありがとうございました!

いかがでしたか?和やかな雰囲気に満ちあふれた小林さんとお話の後では、「怖そう」「高そう」「施主の思い通りにできなさそう」のイメージは、全部どこかに吹き飛んでしまいました。31会のイベントは年5回ほど、分科会のイベントも随時開催されています。自分だけのオリジナルの家が欲しい方、趣味のスペースだけは譲れないお父さん、キッチンはどうしてもこだわりの空間にしたいお母さん、自分だけのかっこよくて可愛い部屋が欲しいお子さんたち、事務所や店舗併設の空間が欲しいご夫婦、いろんな人々の想いを叶えてくれる建築家たちがここに集まっています。もちろんロシアンバーチの製品や見本も見て頂けますよ!是非遊びに来て下さいね。

■リンク先(お問い合わせは各々下記まで)

写真と文/まつもとまゆみ

◎テツヤジャパンはロシア白樺耐水合板の専門商社です◎

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